「あれ? マウスどこ行った?」
広いデスクトップの海原で、迷子になった白い矢印を探して、マウスを大きく左右に振る。
そんな動作を、1日に何度も繰り返していませんか?
特に、Excelの真っ白な表計算画面や、Wordのドキュメント作成中、あるいはWebサイトの背景が白いページを見ている時。
ふとした瞬間にカーソルを見失い、目を凝らして画面を探し回るあの数秒間。
「最近、目が悪くなったのかな…」
「老眼が進んだのかもしれない…」
そうやってご自身の目のせいにして、諦めてしまっていませんか?
三ノ宮から徒歩2分のパソコン修理店、パソコン修理サービスです。
今回のテーマは、地味ですが毎日のストレスに直結する「マウスポインター(カーソル)」についてです。
実は、当店にご相談に来られるお客様の中には、「マウスの反応が悪い気がする」とか「画面が見にくい」とおっしゃる方が意外と多いのです。
詳しく診断してみると、マウスが壊れているわけでも、モニターが故障しているわけでもない。
ただ単に、「カーソルが小さすぎて、背景の色に溶け込んでしまっているだけ」というケースが非常に多いのです。
特に最近は、パソコンの画面が高精細(4Kなど)になり、文字やアイコンがくっきりと美しく表示されるようになりました。
しかし、それは同時に、標準設定のままのカーソルが「豆粒のように小さく」表示されてしまうことを意味します。
さらに、ビジネスソフトの多くは背景が「白」です。
白い背景に、白い縁取りの矢印。
これでは、雪山で白いウサギを探すようなものです。見えなくて当たり前なのです。
今日は、そんな「迷子のカーソル」を一瞬で見つけられるようにする、そして二度と見失わないようにするための設定術を、修理屋の視点からたっぷりと解説します。
これを読めば、あなたの目は疲れから解放され、仕事の効率も劇的にアップすること間違いなしです。
お金は一円もかかりません。Windowsの標準機能だけでできる魔法です。
なぜ、カーソルは「白」なのか
そもそも、なぜパソコンのカーソルは昔から白なのでしょうか。
これは、初期のコンピュータの画面が黒かった(黒背景に緑の文字など)時代の名残だと言われています。
黒い画面の上では、白い矢印が最も目立ちます。
しかし、Windowsが普及し、紙の書類を模した「白背景」が主流になった今でも、カーソルは慣習的に白のままです。
これが、現代人の目を疲れさせている最大の原因の一つです。
また、デュアルディスプレイ(画面を2枚並べて使うこと)が一般的になったことも拍車をかけています。
画面が広くなればなるほど、小さな矢印の居場所を把握するのは困難になります。
左の画面から右の画面へ移動する間に、カーソルは広大なピクセルの海で消息を絶つのです。
解決策1:色を変えるなら「反転色」が最強
では、何色にすればいいのでしょうか。
赤? 黄色? それとも派手なピンク?
もちろん、お好きな色に変えるのも良い気分転換になります。
しかし、実用性と視認性を追求するなら、修理屋がおすすめする色はただ一つ。
「反転色(はんてんしょく)」です。
これは、カーソルが重なっている場所の色に合わせて、自動的に反対の色に変化してくれる機能です。
白い背景の上ではカーソルは黒くなり、黒い文字の上を通る時はカーソルが白くなります。
まるでカメレオンのように、どこにいても「自分はここにいるぞ!」と主張してくれるのです。
これなら、どんな色の壁紙を使っていても、どんなWebサイトを見ていても、絶対に見失うことがありません。
設定方法はとても簡単です。
- 画面下のスタートボタンを押し、「設定(歯車アイコン)」を開きます。
- 「アクセシビリティ」という項目を探してクリックします(人型のアイコンなどが目印です)。
- 「マウスポインターとタッチ」を選びます。
- 「マウスポインターのスタイル」というところに、4つの選択肢があります。一番右にある、白と黒が半分ずつ混ざったようなアイコン。これが「反転色」です。これをクリックするだけで、世界が変わります。
解決策2:サイズは「自分が思うより2段階大きく」
色を変えたら、次は大きさです。
「大きくすると邪魔になるんじゃないか」と心配される方もいますが、騙されたと思ってサイズのスライダーを右に動かしてみてください。
標準の大きさ(1)から、まずは(2)か(3)くらいにしてみましょう。
どうですか?
最初は「デカっ!」と思うかもしれません。
まるで子供用のパソコンになったような違和感があるでしょう。
しかし、そのまま1時間だけ作業をしてみてください。
すぐに慣れます。そして、一度慣れてしまうと、元の大きさに戻した時に「こんなに小さかったの!?」と驚愕するはずです。
大きなカーソルは、目の焦点を合わせる努力を減らしてくれます。
無意識のうちに目を細めてカーソルを探していたストレスがなくなり、夕方の目の疲れ方が全く違ってきます。
特に高解像度のモニターを使っている方は、思い切って(5)くらいまで大きくしても良いくらいです。
解決策3:Ctrlキーでしるしを付ける
色と大きさを変えても、やっぱりふとした瞬間に見失うことはあります。
そんな時のために、Windowsには素晴らしい機能が隠されています。
「Ctrl(コントロール)キーを押すと、ポインターの位置を表示する」という機能です。
これをオンにすると、キーボードの左下にあるCtrlキーをポンと押すだけで、カーソルの周りに大きな波紋のような円のアニメーションが表示され、中心に向かって収束します。
「ここ! ここにいるよ!」と手を振ってくれるようなものです。
設定方法は、先ほどのアクセシビリティではなく、「コントロールパネル」から行います(少し場所が違います)。
- 検索窓に「マウス」と入力して、コントロールパネルのマウス設定を開きます。
- 「ポインターオプション」タブを開きます。
- 一番下にある「Ctrlキーを押すとポインターの位置を表示する」にチェックを入れます。
- OKを押して閉じます。
これで、迷子になったらCtrlキーをワンクリック。
マウスをガチャガチャ振る必要はもうありません。スマートに発見できます。
解決策4:軌跡を表示して残像を残す
さらに動体視力をサポートする機能として、「ポインターの軌跡を表示する」というものもあります。
これも「ポインターオプション」タブの中にあります。
これをオンにすると、マウスを動かした時に、金魚のフンのように残像(軌跡)がついてくるようになります。
速く動かしても残像が残るので、目で追いやすくなります。
ただ、少し画面がうるさく感じる場合もあるので、好みで調整してください。
「短め」に設定すると、さりげない残像で使いやすいですよ。
プロが使う裏技:Microsoft PowerToys
もし、これでも満足できないという方には、マイクロソフトが無料で公開している公式ツール「PowerToys(パワートイズ)」をおすすめします。
この中に含まれている「マウスユーティリティ」を使うと、さらに高度なことができます。
例えば、マウスの左クリックをした時に黄色い円を表示させたり、キーを2回押すと画面全体を暗くしてカーソルの周りだけスポットライトを当てたりすることができます。
これは本来、プレゼンテーションで注目を集めるための機能ですが、視力が低下している方や、巨大なマルチモニターを使っている方にとっても、最強の視認性向上ツールになります。
インストールが必要ですが、試してみる価値は十分にあります。
まとめ
パソコンは、出荷時の状態が「誰にとっても最適」なわけではありません。
服のサイズを合わせるように、眼鏡の度数を合わせるように、パソコンの設定も自分の身体や目に合わせて調整するべきです。
それを「カスタマイズ」と呼ぶと難しそうですが、要は「使いやすくする」だけのことです。
「見にくいな」と思いながら我慢して使うのは、サイズの合わない靴で歩き続けるようなものです。
そんな状態で仕事をしていれば、疲れるのは当たり前です。
今日ご紹介した設定は、どれも1分もかからずにできることばかりです。
ぜひ今すぐ、設定画面を開いてみてください。
もし、「設定の場所が分からない」「PowerToysを入れてみたいけど怖い」という方がいらっしゃいましたら、いつでも三宮の当店へお越しください。
私たちスタッフが、お客様の目の状態やモニターの大きさに合わせて、一番見やすくて使いやすい「オーダーメイドの設定」をさせていただきます。
皆様のご来店、ご相談をスタッフ一同心よりお待ちしております。




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